エムスリー株式会社New Graduate
Recruit

「やりたい」を表明すれば実現する。チャンスを掴み続けたエンジニアの挑戦

Ikeoku2024年新卒

Profile

京都大学大学院情報学研究科を修了。学生時代には技育展やJPHACKSなど20以上のハッカソンでの入賞経験がある。2024年エムスリーに入社。未踏IT採択、TSKaigiの運営メンバーを務めるなど多方面での活躍が著しい。

エムスリーには、新卒で入社したエンジニアでも早い段階から大きな仕事を任される文化があります。実装だけを担当するのではなく、ユーザーや事業の課題に向き合いながら、何を作るべきか、どう進めるべきかを自ら考え、提案し、プロダクトを前に進めていくことが求められます。責任も伴いますが、その分得られる経験の幅は広く、多くのエンジニアがトップスピードで成長していきます。

2024年に新卒で入社した池奥は、クリニック向けSaaS「デジスマ診療」の開発チームでフルスタックエンジニアとして経験を積んだ後、自ら希望して新規事業「WHITE JACK」アプリの立ち上げに参画しました。学生時代は20回以上のハッカソンに参加し、高い受賞率を誇る実装力を武器にしてきましたが、新卒3年目でチームリーダーになった今、向き合っているのは技術だけではありません。事業やプロダクト全体を見ながら、自分はどのような価値を出すべきかを模索しています。

なぜ新規事業に挑戦したいと思ったのか。経験豊富なメンバーに囲まれながら、新卒3年目のチームリーダーとしてどのように価値を発揮しようとしているのか。学生時代のハッカソン経験から現在の挑戦、そして今後の展望について話を聞きました。

ハッカソンで磨いた「物量」の力。学生時代からエムスリー入社まで

学生時代はどのようなことをされていたのでしょうか?

プログラミングを始めたのは高校生の頃です。特別なきっかけがあったわけではなく、なんとなく楽しそうだなと思って家のパソコンを触り始めたのが最初でした。

その流れで大学も情報系の学科に進学しました。大学に入ったタイミングでちょうどコロナ禍になり、サークル活動などもほとんど止まってしまったんです。しかし、オンラインハッカソンは数多く開催されていたので、時間もあったことから積極的に参加するようになりました。

自分は技術そのものが好きだったというより「何かを作ること」が好きだったのだと思います。プログラミングはそのための手段の一つでした。作ったものを誰かに使ってもらったり、価値を届けたりすることに面白さを感じていました。

ハッカソンではかなり高い受賞率だったそうですね

トータルでは20回以上参加していて、8〜9割くらいの確率で賞をいただいていました。今だから言えるのですが、少しハッカソンの勝ち筋を理解していたところもあります(笑)。自分はアイデア勝負というより、実装スピードが強みでした。

限られた時間で成果を競うのであれば、機能数を増やして、とにかく動くものをたくさん見せた方が強い。そう考えて、物量で押すスタイルを取っていました。もちろん企画も考えるのですが、最後はどれだけ形にできるかが重要です。まず作る、とにかく作る。その考え方は学生時代からずっと変わっていません。

特に印象に残っている取り組みはありますか?

教育向けのビジュアルプログラミングツールです。Scratchのような感覚で、ブロックを組み合わせながらLINE Botを作れるサービスでした。実際に子どもたちに使ってもらう機会もあり、自分たちが作ったものが誰かに届く体験ができました。途中で開発は止まってしまいましたが、自分の中ではかなり思い入れがあります。

ハッカソンを通じて身についたのは、短期間で形にする力だけではありません。作ったものが実際に使われることの面白さや、ユーザーに価値を届けることへの興味も、この頃から芽生えていたのだと思います。今振り返ると、新規事業に関わりたいと思うようになった原点も、この学生時代の経験にあったのかもしれません。

エンジニアか企画職か。キャリアの選択肢を広げるために技術を選んだ

就職活動ではどのような軸で会社を見ていたんですか?


IT業界に進むことは早い段階で決めていました。ただ、エンジニアになるか、企画職やPdMのような職種に進むかは結構迷っていました。学生時代には、とあるメガベンチャーで企画職の長期インターンに参加したりもしていました。もともと自分は「作ること」が好きだったので、その手段がプログラミングなのか、企画なのかということにはそこまで強いこだわりはありませんでした。

その中で会社選びの軸として重視していたのは二つです。一つは、将来的にビジネス側やPdM側にも進みやすいこと。もう一つは、フルスタックで開発経験を積めることでした。学生時代はフロントエンド中心だったので、バックエンドやインフラも含めて幅広く経験したいと思っていました。

エンジニアか企画職かで迷われたそうですね

かなり迷いました。ただ、自分はわりと打算的に考えるタイプなんです(笑)。企画職とエンジニアで迷ったときに考えたのは「どちらを先にやるべきか」ということでした。

企画職に進む道は比較的広い一方で、企画職からエンジニアになるのはかなり難しい。逆に、エンジニアとして経験を積んだ後に企画やPdMへ広げていくことはできるんじゃないかと思いました。そう考えると、まずはエンジニアとしてキャリアをスタートした方が選択肢が広がる。自分の中ではそれが一番合理的な選択でした。

もちろん技術も好きでしたし、ものづくりも好きでした。でも将来的に何をやりたいかが完全に決まっていなかったからこそ、まずはエンジニアを選んだという感覚が近いですね。

最終的にエムスリーを選んだ理由を教えてください

最終的に候補に残っていたのはエムスリーと他の数社でした。正直に言うと、一つは逆張りしたかったというのがあります(笑)。メガベンチャーのような人気企業でインターンをしてみて、新卒の同期が沢山いる環境を経験しました。その中で感じたのは、自分は昔から同年代との比較があまり得意ではないということでした。同期が多い環境そのものが嫌だったわけではありませんが、自分は人と比較されるより、自分なりのペースで成長したいタイプだと思っていました。

だからこそ、コンパクトな組織のエムスリーという選択肢が魅力的でした。もう一つは、自分にないものを学びたいと思ったことです。学生時代はUI・UXが好きで、どちらかというとユーザー体験やプロダクトそのものに興味が向いていましたが、数字を見ながら事業を伸ばしていくような視点にはあまり触れてきませんでした。

エムスリーには、事業やプロダクトを数字で捉えながら成長させていく文化があると感じていました。自分が持っていない視点を身につけるには良い環境なのではないかと思い、入社を決めました。入社して3年目になりますが、その選択は良かったと思っています。フルスタックで開発経験を積むこともできましたし、新規事業にも挑戦することができました。

研修なしで現場へ。デジスマ診療で学んだ事業開発のリアル

入社前、不安だったことはありましたか?

一番不安だったのは研修がないことでした。学生時代はハッカソンや個人開発を通じてある程度プログラミング経験もありましたし、同年代の中では自分はできる方だという自覚もありました。それでも、いきなり現場のチームに入って本当にやっていけるのかという不安はありました。

一般的には新卒研修を数ヶ月受けてから配属される会社も多いと思います。エムスリーは4月1日に入社したらそのままチームに入るスタイルです。

就職活動をしていると、どうしても安全な選択肢を選びたくなる気持ちがあります。自分もその感覚はありましたが、最終的には勇気を持って飛び込んでみようと思いました。

インターンもいくつか経験していましたし、結局は会社よりも配属されたチームや一緒に働く人との相性の方が大きいだろうと考えていました。

実際に入社してみて、ギャップはありましたか?

一番意外だったのは、みんなすごく楽しそうに働いていたことです。入社前は、医療というドメインやROIを重視する会社というイメージもあって、もっとシビアで冷たい雰囲気なのかなと思っていました。でも実際に入ってみると全然違いました。

最初に所属したデジスマ診療のチームは、いい意味でかなりワイワイしていました。プルリクエストでタイポをするとスタンプやジョークが飛び交います(笑)。もちろん仕事には真剣です。でも、必要以上に堅苦しい雰囲気ではありませんでした。

また、研修自体はありませんでしたが、質問しづらい雰囲気もありませんでした。Slackで気軽に聞けますし、必要ならオンラインで直接話すこともできます。体系的な教育プログラムがあるわけではありませんが、自分で学ぼうと思ったときに周囲が助けてくれる環境はしっかり整っていたと思います。

最初に担当した業務について教えてください

最初に担当したのは、デジスマ診療の院内チャット機能の開発でした。デジスマ診療はクリニック向けのSaaSで、それまで別のチャットツールでやり取りしていた情報をサービス内で完結できるようにする機能です。機能自体は比較的わかりやすいものでしたが、難しかったのはシステム全体の理解でした。

デジスマ診療はすでに多くのユーザーに利用されており、コードベースも大きく、さらにマイクロサービス構成になっています。そのため「この処理はどこで動いているのか」を一つひとつ追いながら理解していく必要がありました。

学生時代の開発では、自分が全体像を理解した状態でコードを書くことがほとんどです。業務開発では、自分が把握していない巨大なシステムの中に入り込み、全体像を掴みながら進めていく必要がありました。最初はその構造が見えず、理解するところからのスタートでした。

どのように乗り越えていったのでしょうか?

タスクの振られ方がすごく良かったんです。いきなり大きな機能を任されるのではなく、関連する領域を少しずつ触れるような形でアサインしてもらえました。そのおかげで、徐々にシステム全体の構造やデータの流れを理解できるようになっていきました。

半年くらい経った頃には、自分がよく触る領域やアーキテクチャの大枠は見えるようになっていました。そこからは、自分で調べながら進めたり、主体的に改善提案をしたりできるようになりました。

この時期に学んだのは技術だけではありません。大規模なプロダクトを継続的に運用する難しさや、事業としてサービスを成長させるための開発の進め方も、このデジスマ診療で学んだことだったと思います。

「新規事業をやりたい」と言っていたら、本当に機会がやってきた

新規事業に参画することになった経緯を教えてください

デジスマ診療には約1年半所属していました。入社して1年ほど経った頃に新しいアプリを作る話が立ち上がり、そこからWHITE JACKの開発に関わるようになりました。最初の半年ほどはデジスマ診療と兼務で、その後チームが正式に独立するタイミングでWHITE JACKに完全に軸足を移しました。

実は半年ごとの評価では毎回「新規事業をやりたい」と言っていました。言っても会社だから数年かかるのかな、いつか機会が来ればいいなと思っていたのですが、想像より早く実現した形でした。話自体は1年経たず頂いていたので、スピード感に驚きました(笑)。

なぜ新規事業に関わりたいと思っていたのでしょうか

一番は、新しいことに関わりたいという気持ちがあったからだと思います。

デジスマ診療は社内でも大きめなプロダクトで、ビジネス側も含めた全体定例には十数名が参加していました。チームが大きくなると、それぞれの役割も自然と明確になります。エンジニアはエンジニアとして開発に集中し、自分の担当領域に責任を持つ形です。

もちろん、それは良いことですし、自分もその環境で多くのことを学ばせてもらいました。ただ、もう少し全体を見られる仕事にも関わってみたいという気持ちがありました。

プロダクト全体がどのように作られているのか、どんな判断で進んでいくのか。そういった部分により近い立場で関われるのが新規事業なのではないかと思っていました。

だからこそ、実際に声をかけてもらった時は迷わず挑戦しようと思いました。

実際に新規事業に入ってみて、どんな難しさがありましたか

兼務で開発していた時期は、自ら意思決定をする機会が非常に多かったですね。既存プロダクトの場合は、それまで積み上げてきた技術的な方針やルールがあります。新規事業は、どういう機能を作るのか、どの言語を使うのか、どのフレームワークを使うのかといったところから決めていかなければなりません。

将来的な拡張性を考える必要もありますし、新規事業なのでスピードも重要です。今後を見据えながらも、できるだけ早くリリースする。そのバランスをどう取るかは難しかったですね。

正直、自分だけで判断するのは難しかった事もありました。デジスマ診療時代に担当だったチームリーダーの方が、一緒にWHITE JACKチームにも来てくれていて、その方と壁打ちさせてもらいながら進められる環境だったのがありがたかったです。

もちろん最終的には自分で決める必要がありますが、経験のある人に相談しながら進められたのはとても心強かったです。

チームリーダーになってから、どんなことを考えるようになりましたか

日々リーダーとしての振る舞いを考えていますが、正直何が正解なのかはまだよく分かっていません。今は兼務のメンバーも含めて4人ほどのエンジニアがいますが、皆自分より経験豊富な方ばかりです。技術的な知識という意味でも自分より詳しい人はたくさんいますし、他のチームリーダーと比べても、まだまだ足りない部分が多いと思っています。

だからこそ、自分はどういう部分で価値を出すべきなのかを考えることが増えました。技術だけで引っ張ることはできない。では、自分にできることは何なのか。その答えはまだ探している途中です。

ただ、相談できる環境は整っていると感じています。メンターやCPO、VPoEとは定期的に1on1をしていますし、デジスマ診療時代のチームリーダーとも今でも月に1回ほど話をしています。新規事業もチーム運営も、正解が用意されているわけではありませんが、自分で考えながら挑戦できて、困った時には相談できる人がいる。その環境はとてもありがたいと思っています。

実装者から事業を見るエンジニアへ。3年間で変わった視点

入社してから最も成長したと感じることは何ですか?

難しい質問ですね(笑)。さっき言ったのですが、自分は周りとの比較が上手くないと思っていて、周りに優秀な人がたくさんいすぎる分、自分がすごく成長したという実感を得るまではまだ時間がかかるのかなと。ただ、これまでの評価シートを見返してみると、開発以外の部分を見る視点は広がったのかなと思います。

入社したばかりの頃は、とにかく目の前のタスクを終わらせることを中心に考えていました。与えられた機能をどう実装するか、どういうコードを書くか。その範囲の中で考えるだけでも手一杯だったと思います。

今は少しずつ、その機能をなぜ作るのか、その機能によって何が改善されるのかを考えるようになりました。また、実装した結果としてどのくらいKPIに影響するのか、どのタスクを優先するべきなのかといったことも以前より意識するようになっています。

新規事業では特に、やりたいことを全部やることはできません。限られた時間やリソースの中で、本当に今やるべきことは何かを考える必要があります。

以前は実装そのものにフォーカスしていましたが、今はその周辺にある意思決定も含めて考える機会が増えました。エンジニア的に言うと、よりメタな視点で物事を見るようになったのかもしれません。

今後はどのようなことに挑戦していきたいですか?

エンジニアとしては、フロントエンドからバックエンド、インフラまで幅広く経験させてもらいました。今のチームではPdMの方と一緒に動く機会も多く、プロダクトに近い視点で仕事をする場面も増えています。

その中で、今後はもっとビジネスやプロダクトの領域にも踏み込んでいきたいと考えるようになりました。

もともと学生時代から、コードだけを書いていたいタイプではありませんでした。もちろんエンジニアリング自体は好きですし、開発そのものにも強い興味があります。ただ、それだけではなく、その先にあるプロダクトや事業の動きにも関わっていきたいという思いがあります。

将来的に特定の役割を極めるというよりは、必要に応じてさまざまな領域を理解しながら動ける人でありたいです。「何でもできる人になりたい」というのが、今の自分の目標に一番近いかもしれません。

技術への熱量とビジネス感覚。その両方を持つ人たちに囲まれて

エムスリーで活躍している人には、どのような共通点があると思いますか?

何かしら技術が好きな人が多いというのは、共通点としてすごく感じます。普段の仕事ではそこまで表に出てこないことも多いのですが、1on1などで話していると、特定の領域にものすごく詳しかったり、個人的にこういうものを作っているという話を聞いたりすることがあります。

そういう話を聞いていると、やっぱりみんな技術そのものが好きなんだろうなと思います。ただ、単に技術が好きなだけではありません。実際の仕事になると、このタスクならどういう技術選定をするべきか、この場面ではどの選択が現実的なのかといった判断を冷静に行っています。

技術への情熱を持ちながらも、ビジネスやプロダクトの状況を踏まえて現実的な意思決定ができる人が多い印象です。技術への好奇心を持ちながらも、ちゃんと事業として成立する解を考えられる。そういう人が多い組織だと思います。

新卒で会社を選ぶ際に大切なことは何だと思いますか?

会社選びで大事なのは、結局は誰と働くかだと思います。実際に働いてみないと分からないことも多いですし、ある程度は勇気を持って飛び込んでみることも必要だと思っています。

また、会社の中にどれだけ選択肢があるかも大切だと感じています。単一のプロダクトしかない会社だと、もしチームや仕事が合わなかった場合に選択肢が限られてしまいます。その点、エムスリーではさまざまなフェーズのプロダクトがあり、いろいろなタイプのチームがあります。

実際に自分自身もデジスマ診療からWHITE JACKへと挑戦の場を変えることができました。自分に合う環境を見つけることも大切ですが、合わなかった場合でも別の選択肢を持てる環境かどうかという視点も、会社選びでは重要だと思います。

最後に、エムスリーに興味を持っている学生のみなさんへメッセージをお願いします

学生時代にやっておいて良かったと思うのは、時間をかけて何かを作る経験です。ハッカソンもそうですし、個人開発でも構いません。社会人になると、まとまった時間を確保するのは思っている以上に難しくなります。だからこそ、学生のうちに興味のあることへ思い切り時間を使ってみてほしいですね。

もし何かやりたいことがあるなら、ぜひ口に出してみてください。自分自身「新規事業をやりたい」と言い続けたことで、その機会を実際にいただくことができました。

エムスリーは、やりたいことを表明し、手を挙げた人にチャンスを与えてくれる会社だと思います。いろいろなことに挑戦したい人にとっては、とても面白い環境なのではないでしょうか。

あなたの力とアイディアで
医療の未来を切り拓いてみませんか。